22年目の告白ー私が殺人犯ですー

ドラマSR~マイクの細道〜がとうとう最終回を迎える。グダグダとしているように見えながら、目が離せない瞬間があるこの不思議な映像そのものが、彼らを表しているようで愛しい。ラップなんて全くわからないのに、この世には上手いか下手とかを超えて大切な音楽があることがなぜかわかる(ような気になる)。大好きなバンドに感じる気持ちと同じ気持ちを、このシリーズにも感じる。(日々ロックは私にとっては完全に愛するバンドの映画と思ってるし)

 

入江悠監督の映画はいつも自分にとって関係ない世界や、さして興味のない話でも、なぜか腑に落ちてしまう、納得させてしまう強い力がある。

 この映画では、使用されるモノへのこだわりはもちろん、22という文字やファッション、髪型、ちょっとした配置などすみずみまでホント隙がない。

その隙のなさは、フィクションであるはずの映像をリアルにするだけでなく、見聞きはしても体感していない実在する過去の事件の数々を、あたかも"思い出した"気にさせる。

 

面白いクライムサスペンスは数多くあってもそれは面白いドラマを傍観してるに過ぎないことが多い。

でもこの映画はもっと当事者として事件に巻き込まれるような、自分ごととして考えないといけないような、引力の映画でした。